【例文アリ】「交代」と「交替」の違い・使い方を徹底解説！

「交代」「交替」…違いを説明できますか？

「交代」「交替」。これらは「コウタイ」と読む単語で、どちらも”入れ替わること”を意味します。

では、「選手コウタイ」と聞いたとき、あなたはどちらの漢字が思い浮かびますか？

大まかな意味は同じ「交代」と「交替」ですが、実は細かなニュアンスの違いで使い分けられていることがあります。

そこで今回は、「交代」「交替」の違いと使い方について、例文を交えながら解説していきます。

「交代」…ある人の役割を、他の人が受け継ぐ

「交代」は、ある人の役割を、一回限りで他の人にかわるときに用いられます。

先に述べた「選手コウタイ」ですが、野球やサッカーなどの試合では、ある選手が別の選手にかわった場合、先に出ていた選手は一度ベンチに下がると、その後、同一試合内で出場することはないですよね。

また、バレーボールなど、一回ベンチに下がった選手が同一試合内で繰り返し出場する可能性があるような競技でも、考え方は同様です。

というのも、交代の機会を待たずして試合が終わってしまうかもしれませんし、必ずしもその人がまた同一の試合に出られるとは限らないからです。

どちらのケースにおいても、先に出ていた選手の役割を、一回限りで他の選手に受け継ぐということになりますので、「選手コウタイ」にふさわしいのは「交代」というわけです。

「交替」…何人かで、代わる代わる行うこと

それでは、「交替」はどのような場面で用いられるのが正しいのでしょうか。

「交代」は主に、その人の役割が一回限りで他の人にかわるときに用いられますが、「交替」は主に何度も入れ替わりをする・何人かで、代わる代わる役割を担当する際に用いられます。

代表的な例として、シフト制で勤務することを指す「交替勤務」という言葉があります。

ある日、シフト制で、3人が勤務したとしましょう。

Aさんが午前勤務、Bさんが午後勤務、Cさんが夜間勤務と、3人が入れ替わりながら勤務することになります。

午前勤務だったAさんが、次の日のシフトで午後勤務になったとしても、また別の日には午前勤務を担うこともあります。

このように、シフト制での勤務の場合、労働者が何度も入れ替わりながら、業務を担当することになるので、「交替勤務」と表すのが正しいというわけです。

しかし、江戸時代に行われていた「参勤交代」という制度では、江戸と自分の領地を何度も行き来するもので、本来であれば「交替」を用いるのが正しいといえますが、一般的には「交代」が用いられています。

「交代」「交替」は、大体の意味が同じであることから、使われている用語には例外もあるということを覚えておきましょう。

【例文クイズ】「交代」「交替」どちらが当てはまる？

ここまでで、「交代」「交替」の違いについて、解説してきました。

それでは、実際に使い分けられるかどうか、例文を読んで確認してみましょう。

クイズ形式で紹介していきますので、ぜひトライしてみてくださいね。

【例文】

世代コウタイが進んでいる。

正解：交代

世代交代とは、「若い年齢の層が、年配の世代に取って代わること」。

“ある組織や集団において、人事が刷新され、若い年齢層が台頭すること”とされているので、これまで年配層が担っていた役割を、若い世代が受け継ぐというわけです。

今後、年配層が同じ役割を再び担うことはないため、「交代」を用いるのが正しいです。

【例文】

車で6時間かかる道を、1時間ずつコウタイしながら3人で運転する。

正解：交替

車で6時間かかる道を1時間ずつ、3人で代わる代わる運転するということは、少なくとも1人2回は運転することになりますよね。

そのため、「交替」を用いるのが正解です。

「交代」「交替」の違いをまとめると、下記の通りです。

• 「交代」ある人の役割を、一回限りで他の人が受け継ぐ。A→Bへ受け継がれたら、B→Aに戻ることはない
• 「交替」何人かで、代わる代わる役割を担う。A→Bに受け継がれても、B→Aに再び受け継がれることがある

「交代」「交替」に大まかな意味の違いはないにせよ、いざというときに、どちらを使うべきか悩んでしまうことがあるかもしれません。

新聞用字ではどちらの意味でも「交代」に統一されていますが、これらの違いは覚えておいて損はないでしょう。

「交代」と「交替」の意味の違い・使い方がわからない時はプロに相談！

今回は「交代」と「交替」の違い・使い方についてレクチャーしましたが、いかがでしたか？

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