【例文あり】常体(だ・である調)と敬体(です・ます調)の違いと使い分け

敬体と常体の違い

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日本語の文体は、”です・ます調”の「敬体」”だ・である調”の「常体」の2種類に分類できます。

「私は知っています。」「Aさんはリアリストです。」「さっき食べました。」は語尾が”です・ます”で終わっているので敬体。

「私は知っている。」「Aさんはリアリストだ。」「さっき食べた。」は、語尾が”だ・である調”で終わっているので常体です。

また、普段話している丁寧語に近い文章の書き方が「敬体」で、タメ口に近い印象の文体が「常体」とも言えますね。

敬体と常体はどう使い分けるべき?

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敬体と常体は、それぞれ読み手に与える印象が違います。

”この内容にはこの文体”と明確なルールが定められているわけではありませんが、文章のテーマや読み手によって使い分けられると役に立ちます。

敬体の例文

「私がこの映画でいちばん感動したポイントは、主人公がヒロインの乗った電車を追いかけるシーンです。夢のために別れを選んだ2人ですが、お互いに強く惹かれあっていることを心では理解していました。」

常体の例文

「私がこの映画でいちばん感動したポイントは、主人公がヒロインの乗った電車を追いかけるシーンだ。夢のために別れを選んだ2人だが、お互いに強く惹かれあっていることを心では理解していた。」

どちらも同じ文章ですが、敬体の方がなんとなく親しみやすくてやわらかい印象を受けませんか?

個人のブログやターゲット年齢層が若い媒体などは、読み手に敬体を使用するケースが多いです。

このコラムの文体も、ライティングの経験がない人に少しでもわかりやすく知識や情報を伝えたいと思い、敬体を使用しています。

逆に、常体はちょっとお堅い印象ですが、そのぶん説得力を感じます。

論文や報告書など、説得力が必要な文章では常体を使用する人が多いほか、信頼性が問われるニュースのテロップや新聞も基本的に常体です。

ちなみに私は、掲載するメディアのルールや先方からの依頼にしたがってライティングを行いますが、それ以外の場合は「親しみやすさ」を意識するなら敬体「説得力」を意識するなら常体と使い分けています。

レポート・ESは常体か敬体どちらで書くべき?

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添削サポートには、「ESの志望動機はですます調で書くべきですか?」「レポートは敬体じゃダメですか?」といった質問や依頼が寄せられます。

今までの経験から言わせてもらうと、答えは”レポートはできるだけ常体、ESは自分の書きやすい文体でOK”です。

まず、レポートや論文は事実をしっかり読み手に伝える必要があり、説得力が求められるので、「である・だ」の常体で書く人がほとんど

レポートや論文が「ですます」の敬体で書かれていると急に作文感が出てしまうので、可能であれば常体で書いた方がスマートな印象を受けます。

ESや履歴書は、敬体で書く人と常体で書く人がちょうど半々くらい。

就活サイトに掲載されている例文を見ても、敬体で書かれているものと常体で書かれているものがありますが、文体よりも内容や読みやすさを優先して、文体は自分が書きやすい方を選んでください。

【例文アリ】敬体と常体が混ざるのはNG

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基本的に、特に読み手(提出先)に指定されていなければ、ES・ビジネス文書は書きやすい文体で提出して構いません。

しかし”です・ます調”の「敬体」と”だ・である調”の「常体」が混ざってしまうのは絶対にNG。

書き手は気にならなくても、読み手はかなり違和感を覚えます。

自分で書いた文章を推敲する際には、必ず敬体と常体が混ざっていないかチェックしましょう。

NG例

「柔軟な価値観を持ち、どんな場面でも臨機応変に対応できるのが私の長所だ。在学中に同じ学科だった留学生との交流の中で、環境や文化の違いに驚きました。しかし、その違いを”個性”として受け入れることで、親睦を深めることができた。」

最初の「柔軟な価値観を持ち〜」は常体ですが、次の「在学中に同じ学科だった〜」では敬体になっています。

そして最後の「しかし、その違いを〜」の一文では、また常体に戻っていますね。

OK例:常体バージョン

「柔軟な価値観を持ち、どんな場面でも臨機応変に対応できるのが私の長所である。在学中に同じ学科だった留学生との交流の中で、環境や文化の違いに驚いたが、その違いを”個性”として受け入れることで、親睦を深めることができた。」

文体を常体に統一し、語尾のバランスをみて「驚きました+しかし〜」を「驚いたが」に置き換えました。

NG例と見比べてみると、だいぶ統一感が出て読みやすくなったと思います。

OK例:敬体バージョン

「柔軟な価値観を持ち、どんな場面でも臨機応変に対応できるのが私の長所です。在学中に同じ学科だった留学生との交流の中で、環境や文化の違いに驚きました。しかし、その違いを”個性”として受け入れることで、親睦を深めることができました。」

こちらは、文体を敬体に統一したバージョン。常体よりも親しみやすさを感じませんか?

このように、同じ文章でも文体によって読み手に与える印象は大きく変わります。

「誰に向けて文章を書くのか」「何の目的で文章を書くのか」をあらかじめ把握した上で、必要に応じて文体を使い分けられるのがベストですね。

敬体と常体の使いわけに迷ったら添削サポート

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今回は敬体と常体の違いや使いわけについてレクチャーしましたが、いかがでしたか?

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